Q. なんで人々は国債を買ったり売ったりするの?
A. 銀行・保険・年金など、大量の資金を運用するプロたちが「米国債の方が利回りが高い」「インフレに負けている」と判断すれば売る。売りが増えると国債価格が下がり、長期金利が上がる。
そもそも、なぜ国債を買うのか
国債の購入者は主に銀行・保険会社・年金基金・外国の中央銀行など。
では、なぜ売るのか
国債投資家は常に「他の運用先と比べてお得かどうか」を判断している。以下のどれかが起きると売りたくなる。
① 他国の金利が上がったとき
日本国債の金利が1%のとき、アメリカ国債が5%になれば、ドルに換えてアメリカ国債を買った方が有利。円を売ってドルを買う → 円安にもつながる。
② インフレが進んだとき
国債の利回りが1%でも、インフレ率が3%なら実質的にはマイナス2%の損。「このまま持っていても損するだけ」となり、売りが出る。
③ 国の信用が下がったとき
財政悪化・返済能力への不安が高まると、市場は「今の金利では割に合わない。もっと高い金利でないと買わない」と判断する。
既存の国債が売られる → 国債価格が下落 → 長期金利が急上昇
政府は新たな国債を高い金利で発行せざるを得なくなり、利払い費が膨らんで財政がさらに悪化する悪循環に陥る。
2010年のギリシャ危機はこの典型例。国債金利が急騰し、借り換えもできなくなった。
日本は今のところ「信用」が保たれている
日本国債の約90%は国内の銀行・保険・年金が保有しており、海外勢に売り崩されにくい構造にある。ただし財政悪化が続けば、この安定が崩れるリスクはゼロではない。